LP改善とCTA検証でCVR120%超を達成。東京スター銀行のLP改善事例
株式会社東京スター銀行 2026.07.27
東京・赤坂に本店を置き、2026年に創業25周年を迎えた株式会社東京スター銀行。
複数の借り入れを1社にまとめ、返済先を一本化する「おまとめローン」の提供で知られるなど、ユニークな金融商品が特徴の銀行だ。
同行は新規契約の拡大をめざし、当社・Faber Company(ミエルカ)にCRO(CV改善)コンサルティングを依頼。LP改善などの支援開始から約1年超、新規契約の安定獲得といった成果が出ている。そこで改めて東京スター銀行とFaber Companyで、これまでの取り組みとプロセスを振り返った。
※本記事に記載の内容および所属・役職名は、取材時点(2026年5月)のものです。
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| 企業名 | 株式会社東京スター銀行 |
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| 事業内容 | 銀行業(個人・法人向け融資、預金、口座サービス) |
| 従業員数 | 1,212人(会社概要ページ参照)※2026年3月末現在、連結 |
| 企業URL | https://www.tokyostarbank.co.jp/ |
| 導入サービス | ①ミエルカヒートマップ(2020年4月~) ②CROコンサルティング(2024年9月〜) |
| 課題 |
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| 支援効果 |
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目次
継続的なLPの改善・体制を構築し、集客・新規契約を伸ばしたい
東京スター銀行の岩瀬氏、山本氏らが所属する個人金融部門 セグメント戦略推進部は、マーケティング企画のラインにあり、個人向け商品(おまとめローン、カードローン、不動産担保ローン、預金連動型住宅ローン、口座開設など)の集客を担う部署だ。
Web広告を中心としたデジタルマーケティングを主軸に据えながら、オフライン広告も組み合わせた多面的な集客施策を展開している。

個人金融部門 セグメント戦略推進部
アシスタントヴァイスプレジデント
岩瀬 勝利氏(左)、山本 美彩氏(右)
昨今、物価上昇や生活コストの増加を背景に、生活者の金融ニーズは多様化している。さらに、ネット銀行に限らず、スマホやPCからワンストップでローン審査や口座開設などが完結できるようになった。
そのため広告経由でサイトを訪れた潜在顧客に対し、いかに適切な情報を提供して申し込みへスムーズにつなげるかが重要だ。
しかし同社では広告運用を中心とした体制だったこともあり、LP(ランディングページ)流入後の導線を継続的に検証・改善する取り組みには、強化の余地があった。

また、商材ごとに担当者単位で施策に取り組んでいたため、横断的な知見の蓄積と共有にも取り組みたいという思いがあったという。
A/Bテストの勝敗より、考察に価値がある
LPをより体系的・継続的に改善するべく、外部の知見も取り入れながら検証を深めたいと考えていた東京スター銀行。すでにFaber Companyのミエルカヒートマップ(ツール)を活用していたこともあり、CRO(CV改善)コンサルティングの契約も決めた。
岩瀬氏:
「決め手は、現実的かつ合理的なご提案をしていただけることや運用ができるという点でした。外部パートナーからの支援は、当然ながら成果が上がらなくてはいけません。
例えば、施策に対するシミュレーションが現実的か、仮説が外れたときに分析してリカバリーや代案を出せるか。この点において、Faber Comapnyの岩本さんや安藤さんは、当行の意向を踏まえつつ実行までしっかりとお願いできるパートナーだと感じました」

CRO(CV改善)コンサルティングチーム
マネージャー 岩本 庸佑(左)・コンサルタント 安藤 優登(右)
支援は2024年9月に始まり、約1年半になる。岩瀬氏はこれまでを振り返り、「改善が目に見えて実績として現れていますし、仮説が外れたときも安藤さんたちは正直に話してくれるため、次の施策への気づきになる。情報の透明性が高く、まさに見える化だなと感じます」と語った。
東京スター銀行を担当するCRO(CV改善)コンサルタントの安藤は、支援の特徴を次のように明かす。
安藤:
「検証時には複数のKPIを設計して計測します。そのため、単一指標での勝ち負けの結果をお伝えするだけでなく『なぜそうなったか』『どの数字にどんな変化があったのか』まで、考察を掘り下げてお伝えしています」
LP改善は超顕在層向けのCTA改善が最優先
2025年度は、岩瀬氏らが担当する商材のLPで20本以上の施策改善を行った。ここでは、おまとめローンのCTA改善事例の一部を紹介する。
おまとめローンのCVは、オンライン上での申し込み完了(仮審査申し込み完了)だ。
LP改善ではCVに最も近い超顕在層を確実に捉えることがセオリーのため、ファーストビュー(FV)とCTAボタンのUI改善を最優先の課題と位置づけた。

事例1.CTAの訴求力強化
まずは、申し込みボタン周辺における訴求内容の検証だ。
はじめに、CTAの上部テキストの検証から着手した。
「完済目指して今すぐお申し込み」というCTAのメインテキストに加え、どのような追加訴求を行うと、CVRが改善するかを探った。
CTA改善/検証1
検証1では、オリジナルのUIに対し、上部テキストを4パターン比較した。結果は、パターン1が対オリジナルでCVR109%となり、もっとも改善した。同時に、パターン3も107%とCVRが改善することが判明した。

CTA改善/検証2
さらに、CVRを引き上げる検証として、CTA上下テキストのコア訴求要素(”毎月の支払額が軽減”と”リボ払い”)部分のみハイライトを付けるという、訴求力強化施策を検証した(検証2)。

CTA上部のテキストの “毎月の支払額が軽減” 部分を強調したクリエイティブは、オリジナルに対してCVR121%大きく数字を伸ばした。
細かな改善が大きな成果へつながることを実感したとともに、想定以上に「毎月の支払額を減らしたい」という観点の悩みが極めて強いことを再認識できたという。
事例2.訴求メッセージの強化
続いては、おまとめローン契約における減額可能性訴求の強化だ。
CTA周りの継続的な検証を通じて、「毎月の支払額を減らせるか」「リボ払いもまとめられるか」という2点が、ユーザーにとって大きな悩みどころだと見えてきた。
そこで、これらの要素をCTA周りだけでなく、LP内コンテンツとして詳しく説明するセクションを新設・強調。サービスへの理解をさらに深められないか追加検証を行った。
結果、「減額可能訴求」セクションの視認性強化施策では、CVR112%の改善に至った。

「リボ払いもおまとめ可能」セクションの新設においても、CVR105%の改善へとつながっている。

なお、これらのコア訴求ポイントは、次の複数の分析を組み合わせることで、導き出されている。
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1. ユーザー調査による仮説立案
口コミサイトの投稿傾向を分析。「いくら減らせるか」を重視するユーザーが多いことが確認された -
2. 検証による効果の確認
減額訴求を盛り込んだ施策のCVRが大きく改善したことが、訴求ポイントとしての有効性を裏付け。LP内の同セクションの視認性強化や、後続のCTA周りの施策においても、継続的なCVR改善効果が確認されている。 -
3. ユーザー行動・心理の仮説構築
ヒートマップGA4のイベントデータから、おまとめローンへの関心層はカードローンと比較でLP下部まで熟読し、減額シミュレーションを活用する傾向を発見。
安藤:
「『すぐ借りたい』というより、『いくら減らせるか』を慎重に確認したいという心理が働いているのではないかと仮説を立て、施策を設計しました」

Faber Companyのアセットをフル活用したソリューション提案
細かな検証の積み重ねが重要となる、LP改善。
CRO(CV改善)コンサルティングでは、現状分析・施策設計・検証・結果の分析と次の改善案への反映というサイクルで進めている。
その際のデータ計測では、クリック位置やスクロール深度といった基本的なヒートマップデータに加え、JavaScriptを用いた独自の表示トリガー計測も実装している。
たとえば、ファーストビュー横のスクロールステップごとの表示率など、標準的なツールでは取得しにくいデータも、Faber Company内のエンジニアが実装・取得することで、より精緻な検証を可能にするのだ。
「ソリューションとしてFaber Company内のアセットを活用するため、勝った・負けたという結果だけでなく、ユーザー理解まで含めた検証ができることは強み」と、岩本・安藤は話す。

ディスカッションで得た一次情報の活用で施策の質が向上
これらの検証・施策設計の質を高めるのが、岩瀬氏らとのディスカッションだ。
日頃から、メール・電話・ミーティングとコミュニケーションの頻度を高めることで、顧客アンケートの共有やLPO以外のマーケティング施策との連携・調整といった、施策設計に厚みが出る情報の交換ができている。
実際にディスカッションから、ユーザー理解につながる一次情報が得られ、クリエイティブの仮説にもつながった。
たとえば、検証1のテキストは、事前に東京スター銀行から共有されたアンケート資料やディスカッションの内容をもとに、「これらの要素がユーザーの申し込みトリガーになるのではないか」と仮説を立てたものだ。
あわせて、Yahoo!知恵袋などの口コミサイトも参照し、リアルなユーザーが何を最も気にしているかという視点からも仮説を絞り込んだ。

また「リボ払いのおまとめにもご利用可能!」という訴求も、ディスカッションのなかで岩瀬氏から「実は契約者の多くがリボをまとめようとしている傾向がある」という話が出たことをヒントに仮説を立てている。
CVRの改善で申込が増加。チームに改善視点が定着
LP改善は継続したPDCAが重要だ。岩瀬氏は、現時点の評価として次のように話す。
岩瀬氏:
「おまとめローンは、CROコンサルティングを受けるようになってから、安定した状態が続いています。CVRの改善により、お申し込み数も必然的に増加しています」
CTA改善・セクション新設・UI最適化が積み重なった結果として、申し込み件数の継続的な増加につながっている。また「限られたリソースのなかでも検証の領域を広げられたこと」も評価として挙げた。

さらに、大きな変化として挙げるのはチームの意識変容だ。
岩瀬氏:
「CTAは、申込ボタンの上部にテキストを足したり、色を変えるだけでもCVRに変化が出ることを実感しました。担当者に『何か変えないといけない』という気持ちの変化が生まれています」
「小さな変更でも数字が動く」という体験が、チーム全体の改善意欲を底上げした。
顧客の利便性を追求したサイト運営を目指す
プロジェクトは現在も進行中となり、口座開設においても同様のLP改善が始まっている。山本氏はこう話す。
山本氏:
「口座開設については、まずユーザーがどこで離脱しているかの分析から始め、LPを細かく分解しながら、インパクトの大きいCTAやファーストビューの改善を順次進めています。
そのうえで、2026年度は広告戦略と組み合わせた獲得最大化につなげていきたいと考えています」
また岩瀬氏は、得た知見を広告運用に活かすだけでなく、コーポレートサイトのトップページや各商材ページへの横展開の可能性を探っている。
岩瀬氏:
「せっかくサイトへ来てくださっているお客様に、いかに分かりやすく、当行の商品やサービスをご理解いただくか。LP改善で得られた知見は、他のさまざまなWeb接点にも横展開できる可能性があると感じます」
単発のLP改善にとどまらず、サイト全体を俯瞰した継続的な改善サイクルへの拡張は、サイト訪問者にとってより分かりやすく、使いやすいWebへとつながる。Faber Companyでは引き続き、包括的なWebマーケティングの観点から、東京スター銀行のさらなる成長を支援していく。
企業プロフィール
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- 社名
- 株式会社東京スター銀行
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- 事業内容
- 銀行業(個人・法人向け融資、預金、口座サービス)
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- 導入時期
- ① ミエルカヒートマップ(2020年4月〜) ② CROコンサルティング(2024年9月〜)

