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強調スニペットとは?定義や仕組みなどを解説します

更新日:2024.11.19 公開日:2022.11.19
強調スニペット アイキャッチ

強調スニペットは、検索エンジンがユーザーの検索クエリに対して最も関連性の高い情報を抜粋し、検索結果ページに目立つ形で表示する機能です。

記事をクリックして読みに行く前に、強調スニペットを見るだけでユーザーは関連性の高い情報を素早く確認でき、ウェブページを訪問する前に必要な回答を見ることができます。強調スニペットは、検索エンジンのアルゴリズムが自動的に生成し、クエリに対する適切な回答を提供するように最適化されています。

この記事では強調スニペットの定義や仕組み、他の検索結果の各要素との違いなどを解説します。SEOにも大きく関わる要素ですのでぜひ繰り返し熟読してみてください。

強調スニペットの仕組み

強調スニペットとは、Google検索での検索結果の上位に、Webページの一部を抜粋して表示するパネルを指します。

例えば「強調スニペット」で検索すると、以下のように用語の解説と画像が表示されます。

「強調スニペット」の検索結果画面(Google)

Google強調スニペットの仕組み

Webページをクリックすることなく、検索結果上で知りたい情報を得ることが可能です。さらにURLリンクをクリックすると、強調スニペットで解説されている見出しに遷移する場合もあります。ユーザーが探している情報を見つけやすくなり、ユーザビリティに考慮された表示方法といえます。

また、強調スニペットはテキストや画像の他に、箇条書きリストや表、動画でも表示されます。検索結果の上位に表示されるため、強調スニペットに自社ページが表示されるとユーザーの目に触れやすく、露出を高められるわけです。

ただし、強調スニペットはGoogleによって選定されて、自動で生成されます。そのため、自社で設定して強調スニペットに表示することはできません。

・関連記事:【動画解説】強調スニペットとは?SEOの影響や表示されやすくなる設定テクニックも解説

リッチリザルトとの違い

強調スニペットと混同しやすい検索結果の表示が、リッチリザルトです。リッチリザルトは、検索したキーワードからユーザーニーズがある情報をQ&A形式やカルーセルなどで表示します。

「強調スニペット」の検索結果画面(Google)

Googleリッチリザルト

表示方法の種類が豊富で、商品レビューやニュースのサムネイル表示などもあります。リッチリザルトは、強調スニペットと合わせて検索結果に表示されることも多いです。

強調スニペットとリッチリザルトは、どちらもサイトに遷移せずに情報を得られるという共通点があります。強調スニペットとの違いを理解して、ユーザーの流入数を増やすための手段のひとつとして覚えておきましょう。

ナレッジパネルとの違い

強調スニペットと同様に、検索結果の上位に表示されるのが、ナレッジパネルです。ナレッジパネルは、人物名や作品名、場所などを検索したときに検索結果の右側に表示されます。

「東京ドーム」の検索結果画面(Google)

Googleナレッジパネル

ナレッジパネルは、検索したキーワードに関する情報をまとめて表示するパネルです。たとえば、「東京ドーム」を検索するとウィキペディアの引用や口コミ、イベント予定などが表示されます。

強調スニペットは、複数ページの画像を引用することがありますが、基本的には1つのWebページ内のテキストを抜粋して表示します。

強調スニペットとナレッジパネルは、表示方法や仕組みに違いがあることを理解しておきましょう。ナレッジパネルについては、Googleの「ナレッジパネルについて」で詳しく解説されています。

強調スニペットの種類

テキストのみ

強調スニペットの種類のなかで一般的なのが、テキストによる表示です。サイト内のテキストが抜粋されて、検索結果に表示されます。

「検索順位とは」の検索結果画面(Google)

テキストのみの強調スニペット

上記のように「〇〇とは」など、概念や用語解説で表示されることが多いです。ユーザーの検索意図には、4つのクエリがあります。

  • Doクエリ:手順など行動を起こすときに関わるクエリ
  • Knowクエリ:問題解決や情報収集のためのクエリ
  • Goクエリ:旅行など目的の場所にたどり着くためのクエリ
  • Buyクエリ:商品を購入するときのクエリ

「〇〇とは」のような意味が知りたいときに検索するキーワードは、Knowクエリに該当するわけです。Knowクエリのキーワードに関しては、テキストの強調スニペットが表示される傾向があります。

強調スニペットに表示されたいときは、ユーザーのわかりやすさやクロールされやすさを意識して、見出し設定を見直すことがおすすめです。

テキストと画像

テキストとあわせて画像が表示される強調スニペットもあります。強調スニペットのなかでは、テキストと画像が表示される場合が多いため、ユーザーにとって馴染みがある強調スニペットです。

画像は1枚だけではなく、複数枚表示されることもあります。

「強調スニペット」の検索結果画面(Google)

テキストと画像の強調スニペット

また、上記の「強調スニペット」の検索結果のようにテキストと別ページの画像が表示されるケースもあります。テキストと画像で表示されるため、ユーザーの印象に残りやすい強調スニペットといえるでしょう。

テキストのみの強調スニペットと同様に、用語解説などKnowクエリに該当するキーワードで検索した際に表示される傾向があります。

動画

楽曲など文章で説明しにくいキーワードに対しては、強調スニペットのパネルにYouTube動画が表示されます。

「yoasobi 夜に駆ける」の検索結果画面(Google)

動画強調スニペット

動画のほかに、歌詞や関連動画なども表示されるパネルです。強調スニペットを見ることで、ユーザーは必要な情報を手に入れられます。

リスト

強調スニペットには、Webページから箇条書きや番号リストなどのリストが引用されて表示される場合があります。

「銀行振込 やり方」の検索結果画面(Google)

リスト型の強調スニペット

方法や手順などの情報に関するDoクエリで、表示されることが多いです。リスト形式の強調スニペットに表示されるためには、方法や手順などのテキストを箇条書きのHTMLタグ(ul/ol/liタグ)でマークアップしておくとよいでしょう。

強調スニペットには、ページ内の表を抽出して表示するケースもあります。

「国 人口」の検索結果画面(Google)

表型の強調スニペット

強調スニペットは掲載枠の面積が限られるため、表全体が表示されるわけではありません。表示されていない行に関しては、テキストリンクに変換されます。

Webページの表を強調スニペットに掲載したい場合は、表作成で使用するtableタグでマークアップしておくことをおすすめします。

強調スニペットに表示されやすいページの特徴

強調スニペットには、表示されやすいページの特徴があります。

  • 検索順位が上位のWebページ
  • 質問に対する回答が提示されている
  • HTMLタグがマークアップされている
  • 広告激戦区ではない検索キーワード
  • Googleのポリシーに準拠している

それぞれの特徴を詳しく解説します。

強調スニペットに掲載したい際は、表示されやすいページからコツをつかんで自社ページに反映してみるとよいでしょう。強調スニペットに自社のWebページを表示させたいときに、お役立てください。

検索順位が上位のWebページ

強調スニペットは、検索順位の上位に表示されているWebページから選ばれてパネルに掲載されます。検索結果1位のページが選ばれるわけではなく、検索結果一覧の1ページ目に表示されているページから選ばれる傾向があります。

強調スニペットに引用されたいときは、まず検索順位1位から10位以内に表示されるようにSEO対策をおこなうことが大切です。

ただし、強調スニペットに選ばれたページはオーガニック検索には表示されなくなるので、留意しておきましょう。

質問に対する回答が提示されている

ユーザーが検索したキーワードに関連する質問や疑問に対して、明確に回答しているWebページは強調スニペットに引用されやすくなります。

たとえば、ユーザーが検索しそうなキーワードを洗い出して、見出しに入れます。見出しの下にユーザーが知りたい情報の回答を1行から2行程度で簡潔にまとめておきましょう。

情報をわかりやすくまとめて回答することで、強調スニペットに表示されやすくなるわけです。

HTMLタグがマークアップされている

強調スニペットに表示されるWebページの特徴としては、HTMLタグでコンテンツをマークアップしていることがあげられます。

強調スニペットは自動生成されるため、検索エンジンが理解しやすいようにHTMLタグでマークアップしておくことが重要です。たとえば、表であればTableタグで記述し、リストであればulタグとolタグ・liタグを使用します。

また、HTMLタグでマークアップすることで検索エンジンからクロールされやすくなるメリットもあります。

・関連記事:HTMLタグ(1月納品分)

広告激戦区ではない検索キーワード

リスティング広告など広告激戦区ではないキーワードで検索した際に、強調スニペットが表示される傾向があります。

「コンテンツマーケティングツール」の検索結果画面(Google)

Googleの検索結果画面

リスティング広告の需要が高いキーワードの場合は、リスティング広告枠が上位を占めてしまいます。オーガニック検索の枠が狭くなってしまうので、強調スニペットは表示されないことが多いです。

強調スニペットが表示されやすいキーワードとしては、「〇〇とは」といったようなKnowクエリがあげられます。強調スニペットに表示したい場合は、狙っているキーワードのSERPsを調査してみるのがおすすめです。

Googleのポリシーに準拠している

Googleでは、強調スニペットに関するポリシーを公開しています。たとえば、暴力やヘイトスピーチなどのコンテンツが該当します。

ポリシーに違反しているコンテンツは強調スニペットに採用されません。自社のWebページがコンテンツポリシーを守れているかを改めて確認しておきましょう。

強調スニペットに関するポリシーは、Google検索ヘルプの「Google の強調スニペットの仕組み」で確認できます。

強調スニペットのメリット

ユーザーの欲しい情報が手に入るため、ユーザビリティが向上する

強調スニペットのメリットは、ユーザーが探している情報を見つけやすくなることです。強調スニペットがない場合は、検索結果のタイトルやディスクリプションを見て、欲しい情報があるのかを判断しなければいけません。

強調スニペットは検索意図からユーザーの欲しい情報を検索結果上で表示するので、ユーザビリティ向上につながります。

ユーザーの目に留まりやすく、流入が増える

強調スニペットは、検索結果の上位に表示される上にWebページの一部を引用されたり、画像や動画で紹介されたりするのでユーザーの目に留まりやすい枠です。「検索0位」と呼ばれることもあります。

強調スニペットのパネルはサイズも大きいため、他のURLリンクよりもクリック数も多くなるわけです。強調スニペットで引用されたテキストを見て、興味を持ってもらえれば流入数を増やせるでしょう。

ユーザーからの信頼性が高まり、ブランディングにつながる

強調スニペットは、Googleから評価されているWebページが引用されます。検索結果の上位に表示されることで、ユーザーから信頼を得られやすくなります。さらに、強調スニペットに掲載されることで権威性を高めることも可能です。ユーザーが何度も目に触れることで自社メディアを知ってもらうきっかけにもなるので、ブランディングにもつながります。

また検索結果の上位に表示するためには、SEO対策やリスティング広告の出稿などが必要です。強調スニペットは自動で選ばれるため、コストをかけずに上位表示することができます。

音声検索の結果に使用される

強調スニペットは、音声検索の結果にも使用されています。ブラウザでの検索だけではなく、スマートフォンやスマートスピーカーなどで音声検索した際に、検索結果として読み上げられるわけです。

音声で検索されやすいキーワードであれば、ユーザーとの接触機会を増やしたり、認知してもらったりするきっかけになります。

強調スニペットのデメリット

通常の検索結果一覧に表示されない

強調スニペットに掲載されたときに注意したい点が、通常の検索結果に表示されなくなることです。

以前は強調スニペットに掲載されているWebページも、オーガニック検索に表示されていました。しかし、仕様変更によりオーガニック検索には表示されなくなりました。

強調スニペットに掲載されることで露出が増えますが、オーガニック検索には表示されないので注意しておきましょう。

仕様変更で突然変更や削除される恐れがある

強調スニペットに掲載されたとしても仕様変更などで、突然掲載されなくなったり、削除されたりする恐れがあります。

強調スニペットは、Googleによって自動で選ばれて掲載されます。Googleはユーザーの利便性向上を目指しているため、強調スニペットの仕様が変更されたり、別の表示形式に取って代わったりすることも考えられるわけです。

そもそも強調スニペットは入れ替わりが激しく、数日で掲載されているページが変わってしまうこともあります。安定して掲載され続けることが難しい枠だといえます。

ゼロクリックリサーチの要因になってしまう

検索したものの、検索結果に表示されているWebページを閲覧せずに離脱してしまうことをゼロクリックリサーチと呼びます。

強調スニペットによってユーザーが欲しい情報が得られたり、問題の解決方法がわかったりしてしまうとWebページのURLをクリックせずに、検索をやめてしまうわけです。そのため、強調スニペットはゼロクリックリサーチにつながる要因となります。

強調スニペットに表示されていてクリック数が思うように増えていない場合は、Webページのタイトルを見直してみるのもひとつの手です。検索結果を見たユーザーがさらに情報を知りたくなるようなタイトルに変更してみましょう。

強調スニペットに自社メディアを表示させない方法

強調スニペットに自社のWebページを表示させたくない場合は、3つの方法のHTMLタグで対応できます。

  • nosnippetでページ全体を強調スニペットからブロック
  • data-nosnippetでページの一部を強調スニペットからブロック
  • max-snippetで強調スニペットに表示する文字数を制限する

nosnippetは、<head>内に記述することでWebページ全体を強調スニペットからブロックします。一方Webページ内で一部分のみ強調スニペットからブロックする場合は、該当部分をdata-nosnippetタグでマークアップしましょう。

ただし、nosnippetとdata-nosnippetを使用する場合は、強調スニペットのほかに、通常のスニペット(ディスクリプション)や画像検索、Discoverにも表示されない可能性があります。注意した上で使用するようにしましょう。

またmax-snippetを<head>内に記述することで、強調スニペットに使用する文字数を制限することが可能です。たとえば、以下のように設定します。

【文字数を0文字に設定する場合】

<meta name=”robots” content=”max-snippet:0″>

「max-snippet:」の数字を変更することで表示する文字数を自由に設定することが可能です。少ない文字数に設定するほど、強調スニペットに引用されにくくなるわけです。

強調スニペットに表示させない方法については、「Google 検索セントラル」で紹介されています。詳しい内容を知りたい方はご覧ください。

本記事の著者
ミエルカ研究所所長
ミエルカ研究所所長
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