SEO担当者にとって「検索順位を上げること」は非常に重要な役割の一つです。Google検索などの検索エンジンでSEO対策によって狙ったキーワードが検索結果に上位掲載されれば、多くのユーザーの目に止まり、自社サイトへの訪問に繋がります。検索順位を上げることで自社サービスや商品を知ってもらう機会が大幅に増加することが期待できます。
検索順位を上げるためのSEO対策は日々変化しています。Google検索のアルゴリズムは常に変化していて、年に数回行われるコアアップデートでは大きな変化が起きます。
これらの変化に対応し、効果的なSEO対策を行うには自社サイトで対策しているキーワードの検索順位を日々チェックすることが重要です。検索順位の変動を確認することで、Google検索のアルゴリズム変化や、その状況での検索順位を上げるSEO対策を考えるヒントが得られます。
今回は、検索順位で上位掲載されるメリットや、検索順位の仕組み、検索順位を上げるSEO対策についてわかりやすく解説します。
目次
検索結果で上位掲載されるメリット
検索結果の上位(特に1位がベスト)に掲載されるメリットは、より多くの流入数を期待できる点です。Googleの検索結果画面における順位別CTRは下記のとおりです[1]。
検索順位 | 各順位のCTR(%) |
1位 | 39.8% |
2位 | 18.7% |
3位 | 10.2% |
4位 | 7.2% |
5位 | 5.1% |
6位 | 4.4% |
7位 | 3.0% |
8位 | 2.1% |
9位 | 1.9% |
10位 | 1.6% |
以上のデータでわかる通り、CTRと検索順位には明確な相関関係があるため、流入数を増やす上で検索順位を高める施策は効果的です。ただし、検索キーワードや業種などの変数でもCTRは変わってくるため、実際のSEO施策では状況に応じた対応が求められます。
また、検索結果で上位のサイトはユーザーからの信頼性が高くなることも期待できるため、上位掲載できていれば、下位の競合と比較して、自社の商品やサービスの信頼度が高まる効果も期待できます。自社サイトにたどり着いてからのユーザー行動も自社にとってポジティブな動き(会員登録や問い合わせ等)をとってくれる可能性が上がることが期待されます。
[1] Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024(First Page Sage)
Google検索における検索順位とは
そもそも検索順位とは、Google等の検索エンジンでキーワードを検索した結果表示される順番のことです。上位に表示されるほど多くのユーザーの目に止まり、自社サイトの訪問者数の増加に繋がります。
Googleにおいて検索順位がどのように表示されているか
Googleの検索結果画面では、基本的に有料検索(広告)が表示された後に、自然検索の結果が表示されます。キーワードによっては、強調スニペット(通常の検索結果よりも上位に、目立つ形で表示される枠)が表示される場合もあります。
検索順位が1位の場合、有料検索や強調スニペット部分を除いて、上から1番目に対象ページが表示されていることを表します。
検索順位の決まり方
検索順位は、Googleなどの検索アルゴリズムによって決定されます。具体的には、以下の流れで検索順位が決まります。
①クロール:世界中のWebサイトを巡回し、ページの内容や構造、被リンクなどの要素を分析
②インデックス:分析結果を検索結果に保存
③ランキング:独自のアルゴリズムによって、高品質と判断されたページから順番に上位表示
検索順位を調べる重要性
以下3つの理由から、検索順位を調べる重要性は高いです。
自社と競合サイトの評価がわかる
前章で解説したとおり、基本的には高品質であるページほど上位掲載されます。
つまり、検索順位をチェックすることで、現時点で検索エンジンからどの程度の評価を受けているかがわかります。競合サイトと比べて順位が低い場合は、コンテンツや被リンクの質、権威性などのうち、いずれかの要素が劣っているため、改善の余地が大きいと判断できます。
自社サイトへの流入数を想定できる
掲載順位が高いほど、CTR(クリック率)は高くなります。また、順位ごとのCTRと検索ボリュームを掛けることで、「ある検索キーワードにおける自然検索経由の流入数」を大まかに想定できます。たとえば、検索順位が7位で、CTRが3%、月間の検索ボリュームが10,000である場合、10,000×3%=300がそのキーワードによる推定流入数となります。
ジャンルやキーワード、表示される広告数などの変数によって実際の流入数は変わってくるものの、概算の流入数を想定できれば、予算計画やコンバージョン数の推定などに役立つでしょう。
順位改善によって流入数やコンバージョン数を増やせる
検索順位が高いほど、CTRは高く(流入数は多く)なります。つまり、現時点よりも順位を上げることができれば、基本的には流入数を増やすことができ、結果的にコンバージョン数の増加につながります。
上位記事との比較により、順位改善に向けて行うべき施策は見えてくるでしょう。
検索順位の調べ方
検索順位の調べ方を3つ紹介します。
ブラウザのシークレットモードで検索をする
シークレットモードとは、検索履歴やCookie、フォームの入力情報などを保存させずにブラウジングできる機能であり、Chromeなどの各ブラウザに搭載されています。
通常のブラウザモードを利用すると、過去の検索履歴などに基づいて、検索結果が表示されます。そのため、正確な検索順位を把握できないリスクが高いです。一方でシークレットモードであれば、個人の検索履歴などが反映されないため、検索アルゴリズムによる本来の評価に近い検索順位を把握可能です。
ただし、シークレットモードであっても、位置情報による影響は受けてしまいます。完全に正確な順位を把握できるわけではないため、現時点における目安を手軽に把握できる手段として考えることがおすすめです。
Google Search Consoleで確認
Google Search Console(以下サーチコンソール)とは、Googleが提供している無料のツールであり、登録したWebサイトのパフォーマンスをチェックできます。
サーチコンソールを使うと、過去の一定期間において、実際に各ページがどのくらいの順位で表示されていたかがわかります。また、クエリ(検索キーワード)別の順位や表示回数なども把握可能です。
無料でありながら、検索順位やクリック数など、SEO施策を行う上で不可欠な情報を広く・深く分析できる点がメリットです。ただし、過去データを表示する仕様上、ユーザーごとのパーソナライズド検索の影響を排除できません。
検索順位チェックツールの活用
SEO施策のツールや検索結果の分析に特化したツールも役立ちます。
月額で相応の費用がかかる(無料ツールを除く)点や、導入や運用に労力を要する点がデメリットです。ただし、サーチコンソールやシークレットモードと異なり、ユーザーの個別データや位置情報などが反映されないため、より純粋な検索順位を把握できる点が大きなメリットです。また、継続的にリアルタイムで検索順位の変動を追跡できます。
検索順位をチェックするツール2選
サーチコンソール以外にも、検索順位を確認できるツールはたくさんあります。本章では、その中から2つのツールを紹介します。
ミエルカSEO
弊社が提供しているミエルカSEOは、1,900社が導入したSEO特化ツールです。
チェックしたいキーワードをミエルカに登録しておけば、全自動かつリアルタイムで検索順位の状況をモニタリングできます。また、「キーワードごとの順位推移」や「自社と競合の順位比較」をレポート形式で可視化できるため、SEO施策の検討にも役立ちます。
順位チェックに関する機能以外にも、検索ボリュームや上位サイトの見出し、重要トピックなどを調査する機能も揃っています。ミエルカSEOのみで、コンテンツ企画からページ改善までの全工程に対応できるため、ぜひ活用を検討していただけますと幸いです。
検索順位チェッカー
検索順位チェッカーは、無料で検索順位をチェックできるツールです。検索窓に調査したいページのURLとキーワード(最大5個)を入力することで、Google、Yahoo、Bingにおける検索順位を一度にチェックできます。
スマホ版の検索順位をチェックできる点も魅力です。ただし、検索順位以外は調査できません。
検索順位を上げるSEO対策6選
最後に、検索順位を上げるSEO対策の中から、代表的な6つを簡単に紹介します。
良いユーザー体験(UX)を第一に考えたコンテンツを提供する
最も重要なのは、ユーザーを第一に考えてコンテンツを作成することです。なぜならば、Google のコアランキングシステムが、優れたUX(ユーザーエクスペリエンス)を提供するコンテンツを高評価するためです。
つまり、小手先のテクニックばかり重視しても、ユーザーの役に立っていないコンテンツでなければ上位掲載は難しいです。
具体的には、主に以下を意識したコンテンツ作成が効果的です。
- 明確な読者像を想定する(読者のリテラシーに応じて文体を変えるなど)
- 実体験や経験に基づく知識を盛り込んでいる
- ユーザーが目的を果たす上で十分な知識を提供している
- わかりやすい文章や図解でユーザーが見やすい・理解しやすいコンテンツを心がける
上記は一例であり、文章や画像、パーツの色合いなど、あらゆる要素をユーザー第一で考え抜くことが重要です。
上位を狙いやすいキーワードを選定する
競合ページがどの程度強いかによって、特定のキーワードにおける上位表示のしやすさは変わってきます。たとえば、検索ボリュームが少ないニッチなキーワードでも、しっかり作り込まれた競合サイトや権威性が高いサイト(公的機関や大手企業など)が上位表示を占めていると、上位表示の難易度は高まります。
したがって、基本的にはキーワードごとに上位の競合ページを分析し、上位表示の可能性が高いキーワードを選定することが上位表示の近道です。
検索意図に合わせたコンテンツを作成する
検索意図を満たすコンテンツであることも、上位表示の可能性を高める必須条件です。
検索エンジンを利用するユーザーは、何かしらの悩みや課題、目的を解決する(満たす)ために検索を行います。検索順位を上げるには、こうしたユーザーの知りたいことを徹底的に分析し、それに応えるコンテンツを作成することが重要です。
内部施策を重点的に行う
内部施策とは、Webサイト内部で行うSEO施策の総称です。具体的な施策として下記が挙げられます。
内部施策のカテゴリー | 主な施策 |
クローラビリティの改善 | 構造化データのマークアップ重要ページを中心とした内部リンクの設置 |
ぺージエクスペリエンスの最適化 | ページの読み込み速度向上モバイルフレンドリーなサイト設計 |
インデックスの最適化 | 画像に対する適切なalt属性の設定重複コンテンツの削除 |
上記の対策を満遍なく行うことで、対策していない競合サイトに優位性を築くことが可能です。
良質な被リンクを増やす
Google検索のアルゴリズムでは、ページ間の相互リンクも考慮して各ページの品質を評価し、ランキングを決定しています。
特に、被リンクの質が高いほど評価も高くなるため、良質な被リンクを多く獲得すると上位表示されやすいです。質の高い被リンクとは、「リンク元サイトの権威性が高い(公的機関や大手企業など)もの」などが該当します。
経験・専門性・権威性・信頼性を高める
Googleの検索品質評価ガイドラインには、サイトの品質を評価する基準として「E-E-A-T」が記載されています。サイト運営者やコンテンツ制作者が以下の要件を満たしているほど、検索エンジンから高く評価され、順位も上がりやすくなります。
基準 | 概要 |
経験(Experience) | そのトピックに関する人生経験や体験 |
専門性(Expertise) | そのトピックに関する技術や知識 |
権威性(Authoritativeness) | そのトピックに関する知名度 |
信頼(Trust) | そのページの正確さ、安全さ、誠実さ |
特にYMYL(人のお金や生活に大きな影響を与え得るテーマのコンテンツやサイト)領域では、上記の要素を満たすことが不可欠です。
まとめ
SEOにおいて検索順位を上げることは最も期待される結果のひとつです。検索順位を上げるためには、検索エンジンの仕組みや検索結果がどのようなロジックで表示されているかを把握する必要があります。
検索エンジンのアルゴリズムは常に変化していますので、常に最新の検索結果の動向をキャッチアップすることが大切です。
そのためには、ミエルカSEOなどのツールを用いて、効率的に自社の検索順位や競合との差分をモニタリングしていくことを推奨します。
また、現在のSEOでは検索を行った後のユーザー体験(UX)が非常に重要になっています。検索順位や上位掲載されているサイトがどのような要素で構成されているかや、サジェストワードなどのデータを参考にすることは従来通り重要ですが、よりユーザー体験の良いコンテンツやサイトづくりをできる体制づくりが求められます。
具体的にはそのジャンルの専門家、コンテンツディレクター、事業会社側のセールス・マーケター、SEO専門家などがチームとなってユーザー体験に根ざしたコンテンツ制作やSEO対策が今後より一層求められるでしょう。
ミエルカSEOでは、従来のSEO対策を支援する機能はもちろん、ユーザー体験の盛り込み方のアドバイスを含めたCS(カスタマーサクセス)のご提供もしております。興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください!
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