X(以下、Twitter)を運用する場合、その効果を測定するために「エンゲージメント」をチェックするのがおすすめです。フォロワー数やいいね・リツイートの数だけでなく、エンゲージメントを分析することで、より効果的にTwitterを運営できるでしょう。本記事では、Twitterのエンゲージメントについて詳しく解説します。インプレッションとの違いや分析方法についても触れるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
Twitterのエンゲージメントとは
Twitterのエンゲージメントとは、ユーザーがツイートに反応した回数のことです。このエンゲージメントには次の内容が該当します。
- 動画や画像がクリックされた
- ツイートのリンクをクリックした回数
- ツイートの詳細をクリックした回数
- いいね・リツイート・コメントの数
- プロフィールをクリックした数
- ハッシュタグをクリックした数
エンゲージメントの数が多い=ユーザーの反応がよいと捉えられます。
上述の通りエンゲージメントに該当する項目は複数あるので、1回の閲覧に対して複数のエンゲージメントがつく場合も考えられます。エンゲージメントは、ツイートごとに確認できるため反応が良かったツイートと、そうでないツイートの違いなどの分析が可能です。
自社マーケティングのためにTwitterを使うのであれば、エンゲージメントの詳細を押さえておく必要があります。
①インプレッションとの違い
ツイートのエンゲージメントを確認する画面には、「インプレッション」という項目もあります。このインプレッションは、ユーザーが自身のTwitter上でそのツイートを見た回数のことで、WebページであればPV数に近い数値です。
例えば、ユーザー自身のタイムラインに表示されたり、キーワードを検索して表示されたりした場合にインプレッション数が加算されていきます。つまり、インプレッション数が多くてもエンゲージメント数が少なければ、そのツイートは効果的でなかったと判断されます。
もちろん、ツイートの中には画像やリンクがないものなど、エンゲージメントに繋がりにくいものもあります。他にも、ユーザーの中には魅力に感じても「いいね」しない人もいるでしょう。そのため、あくまでもツイートの効果を計測する目安の一つとして参考にするのがおすすめです。
ツイートの内容を分析することは大切ですが、そのツイートごとにインプレッション数をチェックするのか、エンゲージメント数を重視するのか見極めることが大切です。
②エンゲージメント率とその算出方法
Twitterを使ってマーケティング活動をするときは、エンゲージメント数だけでなく「エンゲージメント率」もチェックしましょう。エンゲージメント率とは、見られた数に対してどれくらいのアクションがあったかを示す指標です。そのツイートのエンゲージメント数をインプレッション数で割ることで計算できます。
例えば、商品やサービスの告知のためにリンクつきの内容をツイートしたとき、インプレッション数だけでなくエンゲージメント率もチェックするといった分析の方法が挙げられます。インプレッション数が伸びていても、エンゲージメント率が低ければツイートの効果は低いです。投稿の内容や投稿時間を見直すなど、改善する必要があるでしょう。
Twitterのエンゲージメントを確認する方法
Twitter上でエンゲージメントを確認する方法は大きく分けて次の2種類あります。
- Twitterのタイムラインで確認する
- Twitterアナリティクスで確認する
ここからは、それぞれの方法を紹介します。
①Twitterのタイムラインでのエンゲージメントの確認方法
自分のツイートにはコメント・リツイート・いいね・共有ボタンの他に、棒グラフのマークがあります。最も右にあるこのマークは「ツイートアナリティクス」であり、インプレッション数やエンゲージメント数を確認できます。
②Twitterアナリティクスを使ったエンゲージメントの確認方法
Twitterには「Twitterアナリティクス」という機能もあります。この機能を使うことで、自身の投稿に関するインプレッションの数やエンゲージメント数を確認できます。
参考:Twitter分析ツール10選! 無料ツールを使ってアカウント分析してみた結果
参考:Twitter分析・解析ツールの活用法!無料で分析できること・有料ツールでしかできないこと
Twitterのエンゲージメントを確認・分析するメリット
Twitterをマーケティングに活用する場合、投稿した内容が効果的だったか分析することが大切です。効果的に分析することで課題を改善して、よりTwitterを有効活用できるようになるでしょう。
ここからはTwitterのエンゲージメントを確認・分析するメリットを紹介します。
①フォロワーの反応のよいツイートの傾向がわかる
Twitterのエンゲージメントを分析すると、フォロワーの反応が良いツイートの傾向がわかります。エンゲージメントが良いということは、フォロワーがいいねやリツイートなどで反応したということです。このような投稿を分析すれば、反応が良い投稿の傾向がわかり、次の投稿に生かせるでしょう。
②フォロワーとの関係性をエンゲージメント率で知ることができる
エンゲージメント数やエンゲージメント率を分析することは、フォロワーとの関係性を知ることに繋がります。Twitterを運営するとき、フォロワーの数ばかりを意識する傾向がありますが、重要なことは自社にとって良いファンを増やすことです。
自社のファンであるフォロワーは、投稿に対していいねやリツイートなどのアクションを起こしやすいです。そのため、自然とエンゲージメント数・エンゲージメント率は高くなります。
反対に、フォロワーの数が多くてもエンゲージメントが低ければ、あまり良い関係を築けていません。この場合、Twitterを運営する目的を果たせない可能性が高くなるため、投稿内容などを見直す必要があるでしょう。
③数値を分析することでTwitterの運用に活かせる
Twitterのインプレッションやエンゲージメントなどの数値を分析することで、課題を明確にでき改善策を考えやすくなります。例えば、インプレッション数が多いのにエンゲージメントやフォロワー数が少ない場合、投稿の内容に問題があるのかもしれません。
エンゲージメント率が高いのにインプレッション数が伸びない場合は、トレンドに合っていない投稿である可能性があります。Twitterのエンゲージメントなどの数値は、投稿内容以外だけでなく投稿する時間の影響も受けます。このように、Twitterの数値を分析することで仮説を立てられ、運用に活かせます。
Twitterのエンゲージメントを分析する方法
Twitterを効果的に運用するためには、エンゲージメントを適切に分析する方法を押さえておきましょう。ここからは、Twitterのエンゲージメントを分析する方法を紹介します。
①ツイートのフォーマットによるエンゲージメントの差異を分析する
Twitterの投稿にはさまざまな種類があるため、それぞれのフォーマットごとに分析することが大切です。例えば、文字だけの投稿と画像つきの投稿、動画つきの投稿によってエンゲージメントの傾向は変わってきます。
一般的には写真つきの投稿の方が、内容がわかりやすくなるためエンゲージメントは高くなりやすいです。文字だけの投稿が多い場合は、画像を入れて投稿してみてエンゲージメントがどのように変化するのか観察してみると良いでしょう。
②ツイートする時間帯や曜日によるエンゲージメントの差異を分析する
TwitterなどのSNSでは、投稿する時間帯・曜日・時期によってエンゲージメントが変わります。一般的に、ターゲットになるユーザー層やフォロワーの行動に合わせて投稿することで、エンゲージメントを改善できます。
例えば、通勤・通学する時間帯やお昼休み、放課後などの時間帯は、Twitterの利用率は高くなります。このような時間帯を狙って投稿すると良いでしょう。実際に反応があるかどうか、エンゲージメントを分析して最適な時間帯を見つけるのがおすすめです。
③ツイートの内容によるエンゲージメントの差異を分析する
さまざまな内容を投稿している場合は、その内容をテーマごとに分類してエンゲージメントの傾向を分析するのも有効です。
例えば、ノウハウ系やグルメ系などの反応が良いケースもあれば、自己啓発系の投稿が良い場合もあります。自社の投稿内容を整理してみて、どのようなテーマの反応が良いか分析してみると良いでしょう。
④いいね、リツイートなどアクションごとのエンゲージメント傾向
エンゲージメントが高い投稿の中でも、いいねが多いものやリツイートが多いものなど、傾向がわかれやすいです。このように、ユーザーのアクションごとに傾向を分析することで、Twitterを運営する目的を達成しやすくなります。
例えば、新しい商品・サービスを広告として宣伝したい場合、いいねよりもリツイートが多い方が、より拡散されて多くの人の目に触れることになります。反対に、商品やサービスの評価を知りたい場合は、いいねの数が参考になるでしょう。
このようにユーザーのアクションごとに効果を分析することで、課題を解決しやすくなります。
Twitterのエンゲージメントはコミュニケーションの通信簿
Twitterのエンゲージメントとは、ユーザーのアクションの結果です。フォロワー数やインプレッション数が多くても、エンゲージメント数が少なければ魅力的な投稿ができていない可能性があります。
Twitterを適切に運用し、結果に繋げるためにもエンゲージメントに注目し分析してみるのがおすすめです。必要な項目を分析して、自社の運用に繋げていきましょう。
エンゲージメントを高めるためには、Twitter運用だけでなく他のチャネルでの情報発信も重要になるでしょう。Twitter以外も意識したコンテンツマーケティングを実施したり、オウンドメディアを運用してSEO流入も得るようにする、You Tubeチャンネルを運営するなどチャネルの組合せも実施したいものです。
著者PROFILE
Webディレクター、SEOコンサルタントを経て、2013年に事業会社に入社。主にBtoB領域のデジタルマーケティングに携わる。特に、リード獲得を目的とした自主調査においては7年間で累計400件以上を企画、獲得したリード数(企業の名刺情報)は述べ6万件を超える。2020年に独立。
シニアコンテンツディレクターとして、株式会社Faber Companyでも鋭意活動中。▶︎Twitter