Googleのコアアルゴリズムアップデートによって、ウェブページのランキングが大きく変わることもあり、そのためにウェブサイトのオーナーやSEO専門家は常に最新の情報を追いかけ、サイトの最適化を行います。この記事ではいわゆる「アプデ」について知っておくべき話を詰め込みました。
Googleコアアルゴリズムアップデートとは
Googleコアリズムアップデートとは、年に数回Googleが検索アルゴリズムを大きく変更するアップデートをさします。
Googleの検索アルゴリズムは日々改善されています。しかしコアアルゴリズムアップデートは特に変更が大きいため、検索順位も大幅に変動する可能性が高いわけです。
Googleがコアリズムアップデートをおこなうときは、Google Search CentralのTwitterアカウントで以下のように告知します。
Today we released the March 2023 core update. We’ll update our ranking release history page when the rollout is complete: https://t.co/sQ5COfdNcb
— Google Search Central (@googlesearchc) March 15, 2023
これまで検索結果の上位に表示していたWebページが圏外に落ちてしまうこともあるため、コアリズムアップデートが開始したら検索順位が変動していないか注視します。
ただし、コアリズムアップデートが終了するまでは検索順位が安定しません。そのため、Twitterで終了のアナウンスがあってからSEO対策の改善を検討するようにしましょう。
コアアップデートを実施する目的
コアリズムアップデートは、年に2回から4回程度おこなわれますが、なぜ検索アルゴリズムのアップデートが必要なのでしょうか。
コアリズムアップデートを実施する理由としては、ユーザーにとって有益な情報を提供できているかを重要視し、検索エンジンの仕組みを改良しているからです。
Googleが策定したGoogle が掲げる 10 の事実では、「4. ウェブ上の民主主義は機能する。」と明言しています。
不正確な情報を提供するページやスパムサイトが検索結果に表示されてしまうと、ユーザーからの信頼を失ってしまうでしょう。
ユーザーが安心して利用できるように情報を整理して提供することがGoogleの理念といえます。
これまで低品質なページの検索順位が大幅に下降したパンダアップデートや、悪質なスパムサイトを排除するためにペンギンアップデートなどのコアリズムアップデートを実施し、検索結果の品質向上に取り組んでいます。
コアアップデートの影響とは
コアリズムアップデートは、検索順位を決定する際の評価制度の見直しです。検索エンジンが順位を決定する仕組みをアルゴリズムと呼びます。
そのため、コアリズムアップデートでアルゴリズムを変更すると検索順位の評価方法が変わるため、検索結果に表示される順位が入れ替わります。
検索順位が上がった場合は、アルゴリズムの変更によって新たに評価されたと考えられます。
最新(2024年3月)のGoogleコアアルゴリズムアップデートについて
2024年に入って1回目のコアリズムアップデートを3月に実施しました。2024年3月におこなわれた最新のGoogleコアリズムアップデートを解説します。
2024年3月に実施したコアアップデートの概要
2024年3月コアアップデートの傾向
Googleコアアルゴリズムアップデートの履歴まとめ
過去におこなったアルゴリズムの変化を知っておくとGoogleコアリズムアップデートの傾向をつかむときに役立ちます。
Googleが公表してまとめている情報をもとに、2020年以降に実施したコアリズムアップデートについて紹介します。
※参照:Google Search Status Dashboard
2023年11月のコアアップデート
November 2023 core update
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2023年10月のコアアップデート
October 2023 core update
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2023年8月のコアアップデート
August 2023 core update
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2023年3月のコアアップデート
March 2023 core update
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2023年1回目のコアリズムアップデートは、2023年3月15日に開始しました。前回のコアリズムアップデートが2022年9月だったため、実施されたのは約6か月ぶりです。
2023年3月のコアアップデートでは、YMYL系のジャンルの検索順位が大きく変動する傾向がありました。YMYLとは、「Your Money or Your Life」の略語で健康や金融、法律など生活するうえで影響を与えるジャンルを指します。このコアリズムアップデートでは、YMYLジャンルの信頼性や権威性などが重視されたと考えられます。
また、一部ECサイトなどでも検索順位の大きな変動が報告されました。
関連動画:https://youtu.be/NL7eLJWWmQA
2022年9月のコアアップデート
September 2022 core update
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8月に開始したヘルプフルコンテンツアップデートが完了してから実施したのが、2022年9月のコアリズムアップデートです。
2022年9月のコアアップデートでは、YMYL領域に関わらず全体的に検索順位の変動がみられました。これまでYMYL領域の変動が大きかったものの、今回のコアリズムアップデートでは非YMYL領域の動きも活発でした。
とくに画像プラットフォームをはじめ、メディアサイトが検索上昇する傾向がありました。
2022年5月のコアアップデート
May 2022 core update
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2022年1回目のコアリズムアップデートは、5月におこなわれました。E-A-Tが備わっているかが重視され、コンテンツの質が評価に大きな影響を与える傾向がありました。たとえば検索順位の上昇傾向があるサイトは、こまめにメンテナンスをおこない、新しい情報を提供しています。
一方で古い情報が掲載されており、リライトをしていないサイトが検索順位の下降がみられました。また運営会社の情報などが不明確なサイトは、検索順位が下降していたようです。
関連記事:2022年5月Googleコアアップデート【May 2022 Core update】悪影響/好影響の傾向と対策
2021年11月のコアアップデート
November 2021 core update
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2021年11月は、2021年6月と7月に比較すると変動が少ないに実施したコアリズムアップデートとなりました。ただし、YMYLジャンルのなかでサプリなどの薬事に関するキーワードで順位の変動が大きい傾向がみられました。
また、運営会社の商品・サービスとコンテンツの関連性が検索順位の決定に影響を与えている可能性があると考えられます。
関連動画:https://youtu.be/7Vs7-Csc8MI
関連動画:https://youtu.be/qQkg6nOGZvU
2021年7月のコアアップデート
July 2021 core update
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前回2021年6月に実施してから1か月後にリリースされたのが、2021年7月のコアリズムアップデートです。2021年6月のコアリズムアップデートのリリース時に、6月と7月の2回にわたってコアリズムアップデートをおこなうことが事前に告知されていました。6月時点で準備が整っていなかったアルゴリズムが、7月のコアリズムアップデートで適用となりました。
検索順位の変動が2021年6月のコアリズムアップデートよりも大きい傾向がありました。
2021年6月のコアアップデート
June 2021 core update
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2021年6月は、2021年7月のコアリズムアップデートと2部構成で初めて実施したコアリズムアップデートです。著者がわからないページや内容が薄いコタツ記事の評価が下がる傾向がみられました。また2021年6月はコアリズムアップデートの終了後に、ユーザーの視認性や使いやすさを重視したページエクスペリエンスアップデートや、スパムサイトへの対策を強化したスパムアップデートもおこなわれました。
関連動画:https://www.youtube.com/watch?v=c1uSH95HMxQ
関連動画:https://www.youtube.com/watch?v=vur81KPQt_U
2020年12月のコアアップデート
December 2020 core update
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2020年12月に実施したコアリズムアップデートは、前回の5月から7か月ぶりに実施しました。掲載順位の上昇が観測できたサイトでは、以下の施策を実施していました。
- わかりやすさを重視して情報を提示
- 広告掲載の見直し
- 著者情報を詳しく提示
E-A-Tが備わっているサイトが評価される傾向がありました。ただし、紹介した施策をおこなったサイトがすべて検索順位の上昇に至ったわけではありません。あくまでも傾向として参考にしてください。
関連記事:
【動画速報】2020/12/3 Googleコアアルゴリズムアップデートの影響と現状動向をまとめました(December 2020 Core Update)
関連動画:https://www.youtube.com/watch?v=F-AbTj-glZE
関連動画:https://www.youtube.com/watch?v=v8wWRusSaXQ
2020年5月のコアアップデート
May 2020 core update
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2020年の2回目のコアリズムアップデートは、5月に実施しました。以下は、大きな変動が確認できたジャンルの例です。(ジャンルの一部で大きな変動を観測)
- ニュース
- サプリメント
- 化粧品
- 金融
- 通信・回線
おもにYMYL系のジャンルで変動が大きいことがわかりました。
さらに、信頼性や専門性が低いサイトが下降傾向にあり、メーカー・サービスを提供する企業のサイトに上昇傾向がみられました。
関連記事:【速報】2020年5月4日のGoogleコアアルゴリズムアップデートの変動内容を詳しく解説
関連動画:https://www.youtube.com/watch?v=Cwfr3qu_PkY
2020年1月のコアアップデート
January 2020 core update
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2020年1月のコアリズムアップデートは、とくに以下のジャンルで順位が変動しました。
- 健康
- 金融
- 通信・回線
YMYL領域で変動が大きかったものの、特定の領域に限らずゲームや旅行などさまざまなカテゴリで検索順位が変動する傾向がありました。
Googleコアアルゴリズムアップデートの対策方法
コアリズムアップデートが実施されると、検索順位の変動が大きく動く可能性があります。
Googleコアリズムアップデートには、どのような対策を取ればよいのでしょうか。
コアリズムアップデートの対策としては、以下があげられます。
- 検索意図と関連性が高いコンテンツの作成
- コンテンツのE-E-A-Tを高める
- ユーザーの使いやすさを意識する
- 新しい情報の提供を意識する
ユーザーにとって質の高いコンテンツを提供するなど、SEO対策の基本的な考え方をおさえておく必要があります。
対策方法を詳しく解説していきましょう。
検索意図と関連性が高いコンテンツの作成
ユーザーの検索意図に応えられているかは、検索順位の決定に関わる項目です。検索した際に知りたい情報があるなど、ユーザーには検索した目的があります
ユーザーの検索意図を知るためには、関連キーワードやサジェストキーワード、検索ボリュームなどを確認し、ユーザーが抱える課題などを想定します。
関連キーワードやサジェストキーワードを調査する際には、キーワード調査ツールを活用するとよいでしょう。
たとえば、ツールを活用すると以下のように検索ニーズを可視化することが可能です。
キーワードを調査して検索意図が見えてきたら、ユーザーの課題解決につながるコンテンツが提供できるように記事の設計を考えます。
検索意図に応えた質の高いコンテンツを提供できるように心がけましょう。
コンテンツのE-E-A-Tを高める
Googleの検索品質評価ガイドラインでは、E-E-A-Tの概念を紹介しています。E-E-A-Tとは、以下の頭文字をとった概念です。
- Experience:経験・体験
- Expertise:専門性
- Authoritativeness:権威性
- Trust:信頼
E-E-A-Tの概念はSEOに影響を与える項目のひとつです。コンテンツのE-E-A-Tが高ければユーザーにとって役立つ情報を提供できます。
とくにE-E-A-Tは、YMYLジャンルで重視される項目といえます。信頼性を高めるには、コンテンツの著者名や運営会社を公開したり、自社で調査・分析した結果をもとに一次情報を提供したりするとよいでしょう。
信頼性や権威性などの面から自社のWebページを今一度見直しておくことが大切です。
ユーザーの使いやすさを意識する
Googleではコンテンツの質だけではなく、サイト全体の品質も評価しています。
検索結果から流入したユーザーが探しているコンテンツを見つけやすく、使いやすいサイト作りをすることが重要です。
たとえば、文章では伝わりにくい部分に図解を入れたり、サイトの表示スピードを上げたりする施策があげられます。
ユーザーの視認性や利便性を高めて、質の高いユーザー体験を提供しましょう。
新しい情報の提供を意識する
コアリズムアップデートの対策としては、新しい情報を提供することが欠かせません。
たとえば、不動産など業界によっては法改正などで情報が古くなりやすい場合もあります。
古い情報を公開したままでは、ユーザーに正しい情報を提供できません。Webページの情報を常にアップデートして、情報の鮮度を保つようにしましょう。
また新しい情報を提供することで、競合サイトとの差別化も図れます。
関連記事:【最新版】正しいSEOとは?5つのSEO対策とチェックリスト
Googleコアアルゴリズムアップデート時の注意点
コアリズムアップデートで検索順位が大幅に低下してしまった場合は、早急に対策を取りたくなるものです。
しかし、コアリズムアップデートはリリースされてから終了するまでは、検索順位の変動が続きます。
大体2週間かかることが多く、コアリズムアップデート中は検索順位が安定していません。終了するまでは検索順位の変動に注視することにとどめましょう。
Googleから終了のアナウンスが出てから、コアリズムアップデートの傾向を分析して改善方法を検討するのが得策です。
ただし、コンテンツを改善しても次のコアリズムアップデートが実施するまで検索順位が戻らない可能性もあります。